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導入文
外出先や自宅などから社内システムや取引先の開発環境へ接続するとき、接続する場所や回線によってIPアドレスが変わることがあります。
接続元のIPアドレスを利用したアクセス制限を設定しているシステムでは、接続するたびにIPアドレスが変わると、利用環境に応じて許可設定を変更する必要が生じる場合があります。
そこで利用されているのが、接続元のIPアドレスを固定できる固定IPサービスです。
固定IPサービスを検討している方は、自分の利用人数や端末、必要な機能を確認しながら比較してみてください。
ロリポップ!固定IPアクセス

商品概要
「ロリポップ!固定IPアクセス」は、現在利用しているインターネット回線やプロバイダーを変更することなく、VPN経由で固定IPアドレスを利用できるサービスです。
GMOペパボ株式会社が提供しており、個人から法人まで利用できます。
端末側ではWireGuardを利用し、発行された設定情報を登録することで固定IPへの接続を行います。
固定IPアドレスは、Web制作やシステム開発、社内システムへのアクセス、店舗システムの接続管理など、接続元IPアドレスを指定したアクセス制御を行う場面で利用できます。
公式サイトでは、Windows、macOS、iOS/iPadOS、Androidなどに対応していることが案内されています。
特徴
現在の回線を変えずに固定IPを利用できる
固定IPを利用するために、現在契約しているインターネット回線やプロバイダーそのものを変更する必要がない点が特徴です。
自宅の固定回線だけでなく、外出先のWi-Fiやモバイル回線などからVPN接続することで、固定IPアドレスを利用できます。
そのため、場所によって接続元IPアドレスが変わる環境で、アクセス元を固定したいケースに利用できます。
WireGuardを利用して接続する
接続にはWireGuardを使用します。
利用する端末にWireGuardをインストールし、発行された設定ファイルを登録して接続する仕組みです。
公式サイトでは、申し込みから接続までを3ステップで行える流れが案内されており、最短5分で利用開始できるとされています。
ただし、実際の利用開始時間は申し込み状況や設定環境などによって変わる可能性があるため、導入時には公式案内を確認することが大切です。
ライセンス単位で利用人数を調整できる
ロリポップ!固定IPアクセスでは、固定IPアドレスにライセンスを追加して利用します。
1ライセンスは接続する端末を表す単位として扱われ、1つのライセンスで同時に接続できる端末は1台です。
複数人で利用する場合は、それぞれの利用端末に応じてライセンスを追加する形になります。
また、2025年5月から固定IPアドレスを複数契約できるようになり、用途やプロジェクトごとに異なるIPアドレスを利用する構成にも対応しています。
ルーティング機能にも対応
2026年6月には、固定IPアドレスごとにルーティングを設定できる機能が案内されています。
スプリットトンネルモードを利用すると、指定した接続先IPアドレスやCIDRをルーティングリストへ追加できます。
すべての通信をVPN経由にする構成だけでなく、特定の接続先を指定したいケースについても検討できる機能です。
料金
ロリポップ!固定IPアクセスには、現在「ライト」と「スタンダード」の2つのプランがあります。
ライトプラン
- 1ライセンスあたり月額539円(税込)
- 1つの固定IPアドレスにつき1ライセンスから契約可能
- 月額費用は539円(税込)から
- 1つ目の固定IPアドレスについて最大10ライセンスまで無料お試しの対象
- クレジットカード払いに対応
- 10ライセンス以上の場合は請求書払いにも対応
スタンダードプラン
- 1ライセンスあたり月額495円(税込)
- 1つの固定IPアドレスにつき10ライセンスから契約可能
- 月額費用は4,950円(税込)から
- 1つ目の固定IPアドレスについて最大10ライセンスまで無料お試しの対象
- 10ライセンス以上の場合は請求書払いにも対応
少人数で1台から利用したい場合と、複数の端末で利用する場合では料金体系が異なるため、必要なライセンス数を確認してからプランを選ぶ必要があります。
なお、無料お試しは1つ目の固定IPアドレスに適用されます。2つ目以降の固定IPアドレスについては無料期間の扱いが異なるため、複数IPを契約する場合は公式サイトの条件を確認してください。
料金・キャンペーン情報は記事作成時点のものです。料金や適用条件は変更される場合があります。最新の料金、無料お試しの条件、支払い方法については公式サイトをご確認ください。
おすすめポイント
ロリポップ!固定IPアクセスを検討する際に確認したいポイントは、次のように整理できます。
1. 少ないライセンス数から始めやすい
ライトプランは1ライセンスから契約できるため、個人利用や少人数での利用を検討している場合に料金を計算しやすいサービスです。
固定IPを利用する端末が1台だけであれば、1ライセンスから利用できます。
2. インターネット回線を選ばず利用しやすい
現在利用しているインターネット環境からVPN接続する方式のため、固定IPを利用するためだけに回線契約を変更する必要がありません。
自宅、オフィス、外出先など、異なるネットワーク環境から同じ固定IPを利用したい場合に検討できます。
3. 複数人での利用にも対応できる
ライセンスを追加することで、複数の端末から固定IPを利用できます。
さらにスタンダードプランでは10ライセンスから利用でき、複数人で利用する場合の料金体系も用意されています。
キャンペーン・特典
現在確認できる公式情報では、1つ目の固定IPアドレスについて最大2か月の無料お試しが案内されています。
ライトプランでは最大10ライセンスまで、スタンダードプランでも最大10ライセンスまでが無料お試しの対象です。
無料期間終了後は通常料金が発生するため、継続して利用するかどうかは無料期間中に確認しておくとよいでしょう。
なお、無料お試しの対象や条件は契約内容によって異なる場合があります。
キャンペーン・特典は記事作成時点で確認できた公式情報を記載しています。終了時期や適用条件が変更される可能性があるため、申し込み前に公式サイトで確認してください。
利用シーン
Web制作・システム開発
クライアントの開発環境などで、特定のIPアドレスからの接続だけを許可している場合に、固定IPを接続元として利用できます。
外出先から開発環境へアクセスする機会がある場合にも、利用方法の一つとして検討できます。
社内システムへのアクセス
IPアドレスによるアクセス制御を設定した社内環境へ、オフィス以外の場所からアクセスしたいケースにも利用できます。
ただし、固定IPを利用すること自体が社内システムの安全性を保証するものではありません。認証方式やアクセス権限など、システム側のセキュリティ設定もあわせて確認する必要があります。
公衆Wi-Fiや出張先での業務
カフェやホテルなど、自宅やオフィスとは異なるネットワークから業務環境へ接続する場合にも利用できます。
VPN接続を利用するため、通信環境や接続先の設定によって通信速度などが変わる可能性があります。
店舗・複数拠点での利用
店舗システムなど、接続元IPアドレスを利用してアクセス管理を行う環境でも検討できます。
複数の固定IPアドレスを用途ごとに分ける構成にも対応しているため、店舗やプロジェクトごとに接続元を分けたい場合にも選択肢になります。
注意点
1ライセンスあたりの同時接続数は1台です。
また、固定IPアドレスを利用するためには、別途インターネット接続環境が必要です。
VPNを経由するサービスであるため、通信速度や遅延は利用している回線、VPNサーバーの状況などによって変動する可能性があります。
複数の端末や利用者で契約する場合は、必要なライセンス数を事前に確認しておきましょう。
まとめ
ロリポップ!固定IPアクセスは、現在利用しているインターネット回線やプロバイダーを変更せず、VPN経由で固定IPアドレスを利用できるサービスです。
ライトプランは1ライセンスから契約でき、スタンダードプランは10ライセンスから利用できます。
Web制作や開発、社内システムへのアクセス、外出先での業務、店舗システムなど、接続元IPアドレスを固定したい場面で利用方法を検討できます。
利用人数や必要なライセンス数によって料金が変わるため、自分の利用環境に必要な構成を確認することが重要です。
どこでもIP

出典:どこでもIP公式サイト
商品概要
「どこでもIP」は、フリービット株式会社が提供する法人向けの固定IPアドレスサービスです。
契約しているプロバイダーや通信環境に依存せず、VPN経由で専用の固定IPv4アドレスを利用できるサービスとして提供されています。
自宅や外出先などから社内システムへ接続する用途のほか、店舗のPOSレジや社内ファイルサーバーなどへのアクセスにも利用例が紹介されています。
個人事業主は申し込み対象外と公式サイトに記載されているため、法人向けサービスとして検討する必要があります。
特徴
固定IPv4アドレスを利用できる
アカウントごとに固有の固定IPアドレスが付与されます。
接続元IPを特定できるため、特定のIPアドレスからのアクセスだけを許可するシステム構成で利用できます。
WireGuardに対応
接続にはWireGuardを利用します。
設定ファイルをWireGuardへ読み込ませて接続する方式で、Windows、macOS、iOS、Android、Linuxなど、WireGuardが動作する端末に対応しています。
即日利用に対応
公式サイトでは、申し込み完了後に即日利用可能と案内されています。
ただし、初回の事業者登録については特定商取引法に基づく表示で「初回のみ5営業日程度」と記載されているため、申し込みから利用開始までの時間は申込状況などによって異なる点に注意が必要です。
最低利用期間がない
公式サイトでは最低利用期間なしと案内されています。
月単位で固定IPを利用したい法人が、長期契約を前提とせず導入を検討できる料金体系です。
料金
「どこでもIP」の料金は、1IPあたり月額550円(税込)です。
初期費用は0円とされています。
また、申し込み月分の月額費用は無料となる料金体系が案内されています。翌月分は申し込み月に前払いする形です。
そのため、月額料金だけでなく、申し込み月と翌月の課金タイミングも確認しておくとよいでしょう。
おすすめポイント
1. 法人向けの固定IPサービスを探している場合に検討しやすい
法人専用サービスとして提供されているため、法人で固定IPを利用したい場合に候補となります。
2. WireGuardで接続できる
ロリポップ!固定IPアクセスと同様にWireGuardを利用するため、VPN方式を比較しやすいサービスです。
3. 店舗など複数拠点での活用事例がある
公式サイトでは、店舗のPOSレジや社内請求システム、ファイルサーバーなどへの利用例が紹介されています。
店舗や拠点ごとに固定IPを利用したいケースでは、具体的な利用イメージを持ちやすいでしょう。
キャンペーン・特典
公式サイトでは、申し込み月分の月額費用が無料となる料金体系が案内されています。
複数回線を新規申し込みする場合や追加申し込みする場合も、申し込み月分の費用が無料とされています。
ただし、申し込み月に解約した場合は翌月分の料金が発生する旨も案内されています。
キャンペーンというより通常の料金条件として案内されているため、申し込み前に課金開始日・解約条件を確認しておくことが大切です。
利用シーン
- 外出先から社内システムへ接続する場合
- 店舗のPOSレジなどから特定システムへアクセスする場合
- 社内ファイルサーバーへ接続する場合
- 公衆Wi-Fiなどから固定IPを利用したい場合
- 複数拠点で固定IPを利用する場合
注意点
「どこでもIP」は法人専用サービスであり、公式FAQでは個人事業主は申し込みできないとされています。
また、同じ固定IPアドレスへ複数端末から同時接続することはできません。複数端末で同時利用する場合は、別の固定IPアドレスを利用する必要があります。
インターネット接続そのものを提供するサービスではないため、別途インターネット環境も必要です。
まとめ
どこでもIPは、法人がプロバイダーや通信環境に依存せず固定IPv4アドレスを利用するためのサービスです。
月額550円(税込)で1IPを利用でき、初期費用は0円。申し込み月の月額費用が無料となる料金体系も特徴です。
法人で固定IPを利用したい場合は、必要なIP数や同時接続する端末数、利用する拠点などを確認したうえで検討するとよいでしょう。
マイIP

出典:株式会社インターリンク「マイIP」公式サイト
商品概要
「マイIP」は、株式会社インターリンクが提供する固定IP型VPNサービスです。
現在利用しているインターネット環境からVPNへ接続し、日本の固定IPアドレスを利用できます。
固定IPが提供されていないプロバイダーを利用している場合や、モバイル通信、出張先、ホテル、カフェなどから固定IPを利用したい場合などが公式サイトで利用例として紹介されています。
特徴
現在のインターネット環境から固定IPを利用できる
マイIPは、現在利用しているインターネット環境からVPN接続することで固定IPを利用するサービスです。
そのため、固定IPを利用するためだけにインターネット回線そのものを変更する必要がない構成を検討できます。
スマートフォンにも対応
公式サイトでは、iPhone、iPad、Androidなどのモバイル端末での利用例が案内されています。
出張や外出など、固定回線以外の環境から固定IPを利用したい場合にも選択肢になります。
複数の接続方式に対応
マイIPではPPTP、L2TP、IKEv2などの接続方式が案内されています。
利用環境に応じて接続方法を検討できる点は、接続方式の選択肢を重視する場合に確認しておきたいポイントです。
料金
マイIPの月額料金は1,100円(税込)です。
初期費用は無料とされています。
また、インターリンクのVPNサービスでは最大2か月の無料体験が案内されています。
マイIPの利用料金だけでなく、利用する端末や接続方式が自分の環境に対応しているかを確認したうえで申し込むことが大切です。
おすすめポイント
1. モバイル環境から固定IPを利用したい場合
スマートフォンやモバイル通信などから固定IPを利用するケースが公式サイトで案内されています。
外出先や出張先など、固定回線以外から固定IPを使う機会がある場合に検討できます。
2. 接続方式の選択肢を確認できる
複数の接続方式に対応しているため、利用するOSやネットワーク環境に応じて方式を選択できます。
3. 無料体験が用意されている
最大2か月の無料体験が案内されているため、実際の利用環境との相性を確認してから継続利用を判断できます。
キャンペーン・特典
公式サイトでは、インターリンクのサービスについて最大2か月の無料体験が案内されています。
無料体験期間内に退会した場合は費用がかからない旨も案内されています。
ただし、無料体験の具体的な適用条件は申し込み時点の公式案内を確認してください。
利用シーン
- 固定IPを提供していないプロバイダーを利用している場合
- モバイル通信から固定IPを利用したい場合
- 出張先やホテルなどから固定IPを利用する場合
- スマートフォンから固定IPを利用する場合
- サーバー保守やメンテナンスなどで固定IPを利用する場合
- IPアドレスによるアクセス制御を行うシステムへ接続する場合
注意点
マイIPはインターネット接続そのものを提供するサービスではないため、別途インターネット接続環境が必要です。
また、VPNを経由することで通常の通信速度より低下する可能性があると公式サイトに記載されています。
利用する端末やOSによって対応する接続方式が異なるため、申し込み前に対応環境を確認しておきましょう。
まとめ
マイIPは、現在利用しているインターネット環境からVPN経由で日本の固定IPアドレスを利用できるサービスです。
月額1,100円(税込)、初期費用無料で利用でき、最大2か月の無料体験も案内されています。
スマートフォンやモバイル通信、出張先などから固定IPを利用したい場合も検討できます。
固定IPサービス比較表
ここまで紹介した3サービスを、料金・接続方式・利用対象などの同じ基準で比較します。
| 比較項目 | ロリポップ!固定IPアクセス | どこでもIP | マイIP |
|---|---|---|---|
| 運営会社 | GMOペパボ株式会社 | フリービット株式会社 | 株式会社インターリンク |
| サービス形態 | VPN型固定IP | VPN型固定IP | 固定IP型VPN |
| 固定IP | 専用固定IP | 専用固定IP | 日本の固定IP |
| 月額料金 | ライト539円~/スタンダード495円×10ライセンス~ | 550円/1IP | 1,100円 |
| 初期費用 | 公式料金体系を確認 | 0円 | 無料 |
| 無料期間 | 1つ目のIPで最大2か月 | 申し込み月無料 | 最大2か月 |
| 接続方式 | WireGuard | WireGuard | PPTP・L2TP・IKEv2など |
| 1ライセンスの同時接続 | 1台 | 1台 | 契約・方式による |
| 複数IP | 対応 | 複数申し込み可 | マイIPソフトイーサ版は複数固定IPに対応 |
| 法人利用 | 対応 | 法人専用 | 対応 |
| 個人利用 | 対応 | 個人事業主は不可 | 対応 |
| 主な用途 | Web制作・開発、社内システム、店舗システムなど | 社内システム、店舗、POSなど | モバイル・出張先、サーバー保守など |
| 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
※料金・無料期間・仕様は記事作成時点で各社公式サイトに掲載されている情報をもとにしています。プランや料金、無料期間、提供条件などは変更される場合があります。申し込み前に各公式サイトで最新情報と適用条件を確認してください。
固定IPサービスの選び方
固定IPサービスを比較するときは、月額料金だけで決めるのではなく、利用する人数や端末、接続方法、必要なIPアドレス数などを確認することが重要です。
特にVPN型の固定IPサービスは、同じ「固定IP」という名称でも、契約単位や同時接続数、対応するOS、接続方式などに違いがあります。
ここでは、固定IPサービスを選ぶときに確認したいポイントを整理します。
1. 必要な固定IPアドレス数を確認する
最初に確認したいのが、固定IPアドレスを何個必要とするのかです。
1人で1台の端末から利用するだけであれば、1つの固定IPで足りるケースがあります。
一方、部署や店舗、プロジェクトごとに異なるIPアドレスを使い分けたい場合は、複数の固定IPが必要になることがあります。
たとえば、
- Web制作会社で案件ごとに接続元を分ける
- 複数店舗から異なるシステムへ接続する
- 社内環境と取引先環境でIPを分ける
- 複数のシステムで異なるアクセス許可を設定する
といった場合には、必要なIP数を先に整理しておくと比較しやすくなります。
2. 利用する端末数を確認する
固定IPサービスでは、「IPアドレスの数」と「同時接続する端末数」が必ずしも同じ意味ではありません。
たとえば、1つのライセンスにつき同時接続できる端末が1台というサービスでは、パソコンとスマートフォンを同時に接続したい場合、それぞれにライセンスが必要になる場合があります。
ロリポップ!固定IPアクセスでも、1ライセンスあたりの同時接続数は1つです。
そのため、契約前に次のような利用方法を確認しておきましょう。
- パソコン1台だけで利用する
- パソコンとスマートフォンで利用する
- 複数の社員が利用する
- 店舗ごとに端末を設置する
- 複数の端末を同時接続する
必要な端末数が分かれば、実際に必要となるライセンス数や料金を計算できます。
3. 接続方式を確認する
固定IPサービスは、サービスによって利用するVPN方式が異なります。
今回比較したサービスでは、ロリポップ!固定IPアクセスとどこでもIPがWireGuardを採用しています。
一方、マイIPではPPTP、L2TP、IKEv2などの接続方式が案内されています。
現在利用しているパソコンやスマートフォンで利用できるか、また会社のネットワーク環境で接続できるかを確認しておきましょう。
特に法人利用の場合、社内ネットワークやファイアウォールの設定によってVPN接続が制限されることがあります。
申し込み前に対応OSだけでなく、現在のネットワーク環境との相性も確認することが大切です。
4. 個人利用か法人利用かを確認する
サービスによって利用対象が異なります。
今回比較したサービスでは、ロリポップ!固定IPアクセスは個人・法人の双方が利用できます。
どこでもIPは法人向けサービスで、公式FAQでは個人事業主は申し込み対象外とされています。
一方、マイIPは個人利用を含めて利用できます。
そのため、個人で利用するのか、法人として契約するのかを確認してから候補を絞り込む必要があります。
5. 無料期間の条件を確認する
固定IPサービスを初めて利用する場合は、無料期間の有無も確認しておきたいポイントです。
ロリポップ!固定IPアクセスでは、1つ目の固定IPアドレスについて最大2か月の無料お試しが案内されています。
マイIPでも最大2か月の無料体験が案内されています。
どこでもIPでは申し込み月の月額料金が無料となる料金体系です。
ただし、「無料」という表示だけを見て判断するのではなく、無料になる期間や対象、無料期間終了後の料金、解約条件などを確認しましょう。
6. 月額料金だけでなく必要なライセンス数で比較する
固定IPサービスを比較するときは、1IPあたりの料金だけを見ると実際の負担額と異なる場合があります。
たとえば、1人で1台だけ使う場合と、10人がそれぞれの端末から利用する場合では必要なライセンス数が異なります。
ロリポップ!固定IPアクセスでは、ライトプランが1ライセンスあたり月額539円(税込)、スタンダードプランが1ライセンスあたり月額495円(税込)ですが、スタンダードプランは10ライセンスからの契約です。
したがって、利用人数が少ない場合と複数人で利用する場合で、比較する料金体系が変わります。
「1IPの料金」だけでなく、「自分の利用人数・端末数で月額いくらになるか」を計算することがポイントです。
用途別に固定IPサービスを比較する
ここでは、利用目的ごとに確認したいポイントを整理します。
個人で固定IPを利用したい場合
個人で利用する場合は、まず個人契約に対応しているかを確認します。
ロリポップ!固定IPアクセスやマイIPは個人利用を検討できます。
一方、どこでもIPは法人向けサービスとして提供されているため、個人事業主を含む個人利用を考えている場合は申し込み条件を確認する必要があります。
また、1台のパソコンだけで使うのか、スマートフォンなど複数端末でも使うのかによって必要な契約数が変わる可能性があります。
Web制作・開発で利用したい場合
Web制作やシステム開発では、クライアント側がアクセス元IPを指定して開発環境へのアクセスを許可しているケースがあります。
このような場合には、外出先や自宅などから接続しても、指定した固定IPを利用できるサービスが選択肢になります。
ロリポップ!固定IPアクセスでは、Web制作・開発時にクライアントの開発環境へアクセスする用途が公式サイトで紹介されています。
契約前には、クライアント側がIPv4の固定IPを指定しているのか、VPN接続を許可しているのかなどを確認しておくとよいでしょう。
社内システムへのアクセスに利用したい場合
社内システムでIPアドレスによるアクセス制限を行っている場合、固定IPサービスを利用することで接続元を指定しやすくなる場合があります。
ただし、固定IPはアクセス元を識別するための要素の一つです。
固定IPを導入しただけで不正アクセスを防げるわけではありません。
ID・パスワード、二要素認証、端末管理、アクセス権限など、利用するシステム側のセキュリティ対策とあわせて運用することが重要です。
外出先から業務システムを利用したい場合
自宅、カフェ、ホテル、出張先などから業務システムへアクセスする場合、利用場所によって接続元IPが変わることがあります。
固定IPサービスを利用すると、VPN接続を経由して特定の固定IPからアクセスする構成を検討できます。
ただし、通信速度や安定性は利用しているインターネット環境やVPN接続環境などにも左右されます。
業務上重要なシステムで利用する場合は、実際の利用場所から接続テストを行っておくとよいでしょう。
複数人で利用したい場合
複数人で利用する場合は、ライセンス数と同時接続数を重点的に確認します。
たとえば社員5人がそれぞれのパソコンから同時に接続する場合、1ライセンスで複数端末を同時接続できるサービスなのか、社員ごとにライセンスが必要なのかによって料金が変わります。
ロリポップ!固定IPアクセスでは1ライセンスあたり同時接続1つという条件があるため、利用人数と必要ライセンス数を照らし合わせる必要があります。
固定IPサービスを利用するときの注意点
固定IPと固定回線は同じものではない
「固定IP」という言葉から、固定回線そのものを契約するサービスと考える場合がありますが、今回紹介したサービスは基本的にVPNを利用して固定IPを提供するサービスです。
そのため、別途インターネット接続環境が必要です。
現在使っている光回線やモバイル回線などからVPNへ接続し、その先の固定IPを利用するという仕組みを理解しておきましょう。
VPNを利用しても通信環境の影響は受ける
VPNサービスを利用すると固定IPを使えるようになりますが、利用しているインターネット回線そのものの品質が変わるわけではありません。
回線速度が遅い環境や、電波状態が不安定なモバイル回線などでは、通信品質に影響する可能性があります。
固定IPと通信速度は別の問題として考えることが大切です。
IPアドレスだけでセキュリティ対策を完結させない
固定IPを利用することで、アクセス元IPを指定したアクセス制御を行いやすくなる場合があります。
ただし、IPアドレスだけで利用者本人を認証できるわけではありません。
重要な業務システムでは、強固なパスワードや多要素認証、適切な権限設定などを組み合わせて運用することが望まれます。
対応OS・接続方式を確認する
同じ固定IPサービスでも、対応するOSや接続方式が異なる場合があります。
特に会社から利用する場合は、社内ネットワークの制限によってVPN接続ができないケースも考えられます。
申し込み前に、利用予定の端末とネットワーク環境で接続できるかを確認しておきましょう。
解約・無料期間終了後の条件を確認する
無料期間が設定されているサービスでは、無料期間終了後に通常料金が発生します。
無料期間だけ利用するつもりの場合は、解約手続きの期限や方法をあらかじめ確認しておきましょう。
ロリポップ!固定IPアクセスと他社サービスの違い
今回比較したサービスは、いずれも固定IPをVPN経由で利用できる点では共通しています。
一方で、料金体系や対象ユーザー、接続方式などには違いがあります。
ロリポップ!固定IPアクセス
ロリポップ!固定IPアクセスは、1ライセンスから利用できるライトプランが用意されていることが特徴です。
1ライセンスあたり月額539円(税込)で、少人数や個人が固定IPを利用したいケースから検討できます。
複数ライセンス向けにはスタンダードプランがあり、1ライセンスあたり月額495円(税込)で10ライセンスから利用できます。
また、1つ目の固定IPアドレスについて最大2か月の無料お試しが案内されています。
どこでもIP
どこでもIPは法人向けの固定IPサービスです。
1IPあたり月額550円(税込)、初期費用0円という料金体系で、申し込み月の月額料金が無料となります。
法人が社内システムや店舗システムなどで固定IPを利用するケースを想定したサービス構成になっています。
個人事業主は申し込み対象外とされているため、利用対象については特に確認が必要です。
マイIP
マイIPは月額1,100円(税込)で利用できる固定IP型VPNサービスです。
最大2か月の無料体験が案内されており、個人での利用も検討できます。
また、PPTP、L2TP、IKEv2など複数の接続方式が案内されているため、利用環境に応じて接続方式を確認できます。
固定IPサービスの比較ポイントまとめ
ここまでの内容を、選ぶ際の確認項目として整理すると次のようになります。
| 比較ポイント | 確認する内容 |
|---|---|
| 利用者 | 個人・法人のどちらが契約できるか |
| IP数 | 必要な固定IPアドレス数 |
| 端末数 | 同時に接続する端末の台数 |
| 料金 | 1IPあたり、1ライセンスあたりの料金 |
| 初期費用 | 初期費用の有無 |
| 無料期間 | 無料になる期間と対象 |
| 接続方式 | WireGuard、IKEv2などの対応状況 |
| 対応OS | Windows、Mac、iOS、Androidなど |
| 複数利用 | 複数ライセンス・複数IPへの対応 |
| 利用場所 | 自宅、オフィス、外出先、モバイル回線など |
| 解約条件 | 最低利用期間や解約方法 |
| セキュリティ | VPN以外に必要な認証・アクセス制御 |
このように項目をそろえて比較すると、単純な月額料金だけでは判断しにくいサービスの違いも確認できます。
FAQ
Q. ロリポップ!固定IPアクセスとは何ですか?
A. 現在利用しているインターネット回線やプロバイダーからVPN接続することで、固定IPアドレスを利用できるサービスです。
Web制作・開発、社内システムへのアクセス、店舗システムなど、接続元IPアドレスを固定したい用途で利用できます。
Q. ロリポップ!固定IPアクセスは個人でも利用できますか?
A. はい。公式サイトでは個人・法人の利用が案内されています。
ただし、利用目的や必要なライセンス数によって適したプランが変わるため、契約前に料金と利用条件を確認してください。
Q. ロリポップ!固定IPアクセスの料金はいくらですか?
A. ライトプランは1ライセンスあたり月額539円(税込)、スタンダードプランは1ライセンスあたり月額495円(税込)です。
ただし、スタンダードプランは10ライセンスからの契約となります。
Q. ロリポップ!固定IPアクセスは無料で使えますか?
A. 1つ目の固定IPアドレスについて、最大2か月の無料お試しが案内されています。
無料期間終了後は通常料金が発生するため、継続利用するかどうかを無料期間中に確認することが必要です。
Q. 固定IPを利用するとインターネット回線も固定されますか?
A. いいえ。固定IPサービスとインターネット回線は別のものです。
固定IPサービスでは、現在利用しているインターネット環境からVPNへ接続し、そのVPN経由で固定IPを利用します。
Q. 外出先からロリポップ!固定IPアクセスを利用できますか?
A. 利用環境が対応していれば、外出先などからVPN接続して固定IPを利用できます。
カフェやホテル、出張先など、接続場所によってIPアドレスが変わる環境で固定IPを利用したい場合に検討できます。
Q. 1つのライセンスで複数の端末を同時接続できますか?
A. ロリポップ!固定IPアクセスでは、1ライセンスでの同時接続数は1つです。
複数端末を同時に接続する場合は、必要なライセンス数を確認してください。
Q. WireGuardとは何ですか?
A. WireGuardはVPN接続に利用される通信プロトコルの一つです。
ロリポップ!固定IPアクセスではWireGuardを利用してVPN接続します。
Q. 固定IPがあれば安全になりますか?
A. 固定IPを利用することで、IPアドレスを利用したアクセス制御を行いやすくなる場合があります。
ただし、固定IPだけでセキュリティ対策が完了するわけではありません。
パスワード、多要素認証、アクセス権限、端末管理など、利用するシステムに応じた対策を組み合わせる必要があります。
Q. ロリポップ!固定IPアクセスとどこでもIPの料金は同じですか?
A. 料金体系が異なります。
ロリポップ!固定IPアクセスのライトプランは1ライセンスあたり月額539円(税込)、どこでもIPは1IPあたり月額550円(税込)です。
ただし、ライセンスとIPの扱いや利用条件が異なるため、単純に金額だけで比較するのではなく、必要な端末数やIP数を基準に確認する必要があります。
Q. マイIPの料金はいくらですか?
A. マイIPは月額1,100円(税込)です。
初期費用は無料と案内されており、最大2か月の無料体験も用意されています。
Q. 法人で利用する場合は何を確認すればよいですか?
A. 必要な固定IP数、利用する端末数、同時接続数、社内ネットワークからVPN接続できるか、アクセス先システムがどのようなIP制限を設定しているかなどを確認するとよいでしょう。
また、契約者情報や支払い方法など、法人契約に必要な条件も各サービスの公式サイトで確認してください。
まとめ
固定IPサービスは、接続する場所や回線によって変わるIPアドレスを固定したい場合に利用できるサービスです。
Web制作・開発で取引先の開発環境へアクセスする場合や、IPアドレスによるアクセス制限を設定している社内システムを利用する場合、外出先から業務環境へ接続する場合など、さまざまな用途で検討できます。
今回紹介したサービスには、それぞれ料金体系や利用条件に違いがあります。
「ロリポップ!固定IPアクセス」は、ライトプランが1ライセンスから利用でき、1ライセンスあたり月額539円(税込)。複数ライセンス向けには、1ライセンスあたり月額495円(税込)のスタンダードプランも用意されています。
また、1つ目の固定IPアドレスについて最大2か月の無料お試しが案内されています。
一方、「どこでもIP」は法人向けサービスで、1IPあたり月額550円(税込)。申し込み月の月額料金が無料となる料金体系が案内されています。
「マイIP」は月額1,100円(税込)で、最大2か月の無料体験が案内されています。
どのサービスを選ぶかを検討するときは、月額料金だけではなく、利用者、必要なIP数、端末数、同時接続数、接続方式、対応OS、無料期間、契約条件などを確認することが大切です。
特に複数人で利用する場合は、1人あたりの料金ではなく、実際に必要なライセンス数で月額費用を計算すると比較しやすくなります。
また、固定IPを利用すること自体がセキュリティ対策を完了させるものではありません。IPアドレスによるアクセス制御に加えて、認証、権限管理、端末管理など、利用するシステムに適した対策を行うことも重要です。
料金や無料期間、対応環境などは変更される可能性があるため、申し込み前には各サービスの公式情報を確認してください。